『駆込み女と駆出し男』
簡単な内容紹介
江戸時代の離縁がモチーフ。
幕府公認の縁切寺、東慶寺という駆け込み寺があった。
舞台は、東慶寺ではなく、その窓口となる御用宿の柏屋。
無事駆込んで駆込み成就となったら、まずはここで聞き取り調査が行われる。
様々な事情を抱えた女たち。
柏屋に居候している医者見習いで戯作家に憧れている信次郎は、事情を抱えた女たちの新たな人生を手助けする。
出演
大泉洋・戸田恵梨香・満島ひかり・樹木希林・山崎努・堤真一・・・
最近見た中でも、特に良かったオススメ映画
最近というか、昨日見たばかり。
ハマった。私の邦画ベスト5に入るかも。
見る前はコメディかと思ってた。
大泉洋さんが出てるから。
タイトルもそんな感じ。
でも内容が濃く、役者も演技派ぞろいで見応えありました。
実際にあった駆け込み寺を扱った作品なので、重い内容になりそうな話。
だけど力のある役者が集まるとこんな面白い作品になるんだな。
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大泉洋さん、大好きな役者さんです。
この役もすごく合ってた。
テンポの良いセリフ回し。
少々早すぎる感じもあるけど、戯作家に憧れてる設定で、納得。
何回も見た方が理解できるだろうな。
シリアスでありながら可笑しみも添える、この役者さんの右に出る人いない。
大泉洋さんなら、「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」もオススメ。
テーマ的に重くなりそうな話なのに、親近感があって愛のあふれた作品。
大泉洋さんでないとダメだと思った。勝手に。笑
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戸田恵梨香さんも好き。
「大恋愛」でこの女優さんが好きになった。
顔が綺麗すぎてそっちに気が取られるけど、ムロツヨシの演技に負けてない。
演技力すごいんだなと思ったドラマ。
この映画でも、錚々たるメンバーの中でも存在感を発揮してる。
準主役になるのかな。
鉄作りの工房のおかみさん役にちゃんと合ってた。
初めは田舎者でおどおどしている風だったのが次第に成長していき、言葉・顔つきも変わってくる。
最後、暴れる侍が東慶寺に押し入る。
一緒に東慶寺に入山した駆け込み女の夫だ。
東慶寺で訓練した長刀で、暴れる侍と闘うシーン。
説得力が半端なかった。
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あと凄いのが満島ひかりさん。この人の演技を見るたびに、なんでか鳥肌が立つ。
この映画は役者陣が素晴らしいけど、その中でも存在感がすごい。
Womanを見た時、怖さなのかなんなのか強烈な印象が残った。
今回の作品でも、一番好きなシーンが満島ひかりさんのシーン。
今生の別れ、少し振り返って、振り絞るようにセリフを言う後ろ姿。
かっこいい。もう号泣。
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東慶寺のトップで陽月 華さんの法秀尼、院代様がこれまたカッコ良かった。
陽月 華さん、良く知らなかったし、元宝塚トップ娘役ってのも今回知りました。ごめんなさい。
ですがやっぱりさすがの迫力。
部下を叱る時、座ったままザザっと1歩、2歩ずり歩き、部下の目の前での迫力ある喝。
くー!かっこいい!!
このシーンたまりません。
尼僧姿もとても美しかった。
お堅いようで話の通じる、どこか茶目っ気のある凛とした役どころ、素晴らしかったです。
こんな女優さんいるんだな。
良く知らなかったので、今後注目です。
この時代の闇をコミカルに描いた奥深い作品
「駆込み女と駆出し男」この時代の闇を描いたとても奥深い作品でした。
実際あった駆け込み寺で、女性には人権の無い、こんな時代があったんだな。
「駆け込み寺」っていう言葉も、実際にこういった背景があったんだと不勉強で知らなかった。
今の日本がどれだけ恵まれているのか、改めて思い知らされます。
時代背景もわかって見ると、もっと面白いだろうな。
原案になった小説、井上ひさしの「東慶寺花だより」も読んでみたくなりました。
見終わった後には、感動と爽快感と、当たりの映画を見た充実した満足感。
2時間23分、あっという間でした。
また見ようっと♪